アルコール依存症日記 2009久里浜の夏から

久里浜アルコール症センター 東6病棟492期 since2009年9月12日

タグ:脳萎縮

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 酒に酔うと血中に溶けこんだアルコールが作用して、脳の働きを抑制したり、まひさせたりする生理現象から起こります。そのため長期にわたる飲酒の脳に与えるダメージは少なくなく、多量飲酒の習慣がある人やアルコール依存症の人では脳が萎縮し、認知症になりやすいことがわかっています。
 近年は若い女性と高齢者にアルコール依存症が急増し社会問題となっています。女子は患者数が10年前の2倍に増加。高齢者は定年退職後に依存症になるケースも多いため、団塊の世代の退職が増加の要因になっているそうです。
 アルコール依存症の高齢者は依存症者全体の20%を占め、そのうち治療中の60歳以上では40%もの人に、認知症状が見られるというデータがあるそうです。
 アルツハイマー型やレビー小体型の認知症と合併する場合もあり、アルコール性の認知症だけなら治療である程度の改善が期待されるのですが、他の認知症と合併してしまうと、断酒の継続も難しく改善は非常に困難になるのですね。
 根性論では回復できないのがアルコール依存症ですが、覚えておいて欲しいのは、アルコールがストレスの緩和に役立つのは、大脳の機能抑制によるものであり、アルコールを大量摂取し続けた場合には、耐性の強化により、ストレスの緩和にはあまり役立たず、むしろ生活面での不利益から生じるストレスの増加が上回ることになります。百薬の長と呼ばれるアルコールも、少量であれば睡眠を促進しますが、多量に摂取し過ぎると、睡眠障害を引き起こすように、アルコールを摂取し過ぎると、それは劇毒でしかないということです。

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munk

 アルコールは脳の麻痺をおこす薬物ですから、その日の嫌な出来事を忘れることができますし、つらいことも忘れてしまうという、ある種の精神安定剤の作用をもっています。
 ストレス解消のために毎日毎日大量飲酒を続ると、身体に悪い影響が起ってきます。なかでも怖いのは脳が慢性的に麻痺状態になり思考力、判断力、記憶力などがぐんぐん低下することですね。
 アルコール依存症の患者には脳が萎縮してしまっている人が相当にいるようです、重症になるとコルサコフ症候群という病気になって、アルコールのために痴呆になってしまいます。こんなに重症の人は、病院に入院しても仲々回復せずに、社会復帰もできず一生病院生活を送るという結果なんですねぇ、怖いよね。久里浜入院中に一緒だったコルサコフさんはどうなったかなぁ~、たぶん生きてないだろうと思うな。

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