B180

 最近うちの母上がNHKの番組でもヘンな日本語をつかっていると怒っていますが、よくわからないなぁと思ったものにSHAREという動詞があります。これは近年日本語の文脈の中にも外来語として自然に取り入れられるようになってきた言葉ですねぇ。
 SHAREの基本的な訳語は共有するでしょ、共有とは共同所有。もう少しこなれた言葉の訳を当てはめるとしたら、分け合うかしら。
 そうとう前にアメリカの食堂で料理をひとつだけ注文したら、ウェイターにシェアァ?と訊かれて、なるほどこういう時にSHAREって言うのかと感心した憶えがあります。つまり、この場合のSHAREは共有するじゃなくて、一緒に分け合って食べるのですか、だよね。同じシェアでも、例えばルームシェアと言うときは共有ということになるのでしょうね。
 このシェアという単語の使用頻度が最近一気に上がったのはSNSの影響ですね、気に入った記事があったらそれをシェアする、みたいな(笑)
 昔はシェアすれば、必ず分け前とか持ち分は少なくなっていたということでしょ、2人でシェアすれば、所有権は半分になってしまいます。1枚のピザを 3人でシェアすると、個数としては1切れが 3切れに増えますが、取り分は 3分の1になってしまいます。
 だけどSNSのシェアは基本的に複製だから、シェアされればされるほどUPの場所は増え、読まれる数は増えつづけるんです。
 そういうわけでSNSのシェアは拡散という言葉を充てたほうが、わかりやすいのかも。

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ アルコール依存症へ
にほんブログ村