NHKドラマ『アイドル誕生 輝け昭和歌謡』を観た、地上波 から録画しておいたのを夫婦二人で観て面白かった。
阿久悠役が宇野祥平、酒井政利役が三浦誠己というめちゃくちゃ地味なキャスティングでこんな企画が通るのは、さすが受信料で放送してるNHKだと思ったし、笑ったよ。
都倉俊一役の宮沢氷魚など、みんな、どことなく本人の雰囲気があるのだ。阿久悠役の宇野祥平なんか、カツラかぶって最高に良い雰囲気を出していた。
そして、時代のアイドルを演じている若い女優たちもそうだ。
山口百恵、ピンク・レディ、桜田淳子役、みんな造形的にはそれほど似ていないのだが、彼女たちアイドルの魅力のあり方を上手に再現している。
歌手だけではない、裏方では久世光彦役が谷田歩、飯田久彦役が田村健太郎、有馬三恵子役が安藤玉恵と結構シブいところを揃えてあって。一番笑ったのは土居甫役で長いもみあげをつけた迫田孝也。
ドラマでは、CBS・ソニーの酒井を毛嫌いしたり、どこまでも新しさに執着したりする阿久悠のコンプレックスやネガティブな面をあぶり出していて面白かった。そして、あの当時のスタッフや歌手の強い思いがよく現れていた。人を描くことによってあの時代の様相も丁寧に描かれていた。大河ドラマ枠でやっても面白いのではと。
僕らは阿久悠、都倉俊一、酒井政利、有馬三恵子、久世光彦、飯田久彦、土居甫らの名前と、彼らの手掛けた作品がしっかり記憶に刻まれている世代だから。夫婦で同じ時代に生きてきたことを実感させてもらい、良いものを見せてもらった。
ちなみに、山口百恵を演じた吉柳咲良(きりゅうさくら)はホリプロ所属(つまり、百恵ちゃんの事務所の後輩である)で、第41回タレントスカウトキャラバン「PURE GIRL 2016」グランプリ受賞者なのだそうだ。ミュージカル『ピーターパン』の主役も務めていたとのこと(つまり、こちらは同じホリプロの榊原郁恵の後継ということになる)。
2016年の受賞時はまだ12歳、今年の4月で二十歳とまだまだ若い。これからもっともっと伸びそうな気がする。この名前を憶えておこう。
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