hinako shibuno

 僕は小さい時から愛想が良くないとか無表情だとか言われてきたから、持って生まれた部分もあったのだろうが、しかし、ある時期からは意識して笑顔を避けてきた面がある。人と会ったらまず笑顔で挨拶、なんて言うのはとんでもない話で、ある意味潔癖で意固地な少年だった僕からすれば、別に何か面白いことがあったわけでもないのに笑顔を作って他人に取り入ろうとするなんて薄汚いことだった。
 おかしいことがあったとか、嬉しいことが起きたとか、そういう時だけ笑えば良いではないか。それでこそ自然である。他人の気を惹くために笑うなんて欺瞞ではないか、そんな風に感じてた。
 何も面白いことがないのにうまく笑えるはずがないし。面白いことがあったら自然に笑えるのである。それで良いと思っていた。
 そして、それに加えて当時の時代の傾向もあって、むやみに笑わないのが男の美徳だ、みたいな感じ方もあったのかも。言わば男は黙ってサッポロビール、みたいなものである。
 ところが、最近TVは「対人関係を良くするためにはまず笑顔」「笑顔で第一印象を改善しよう」みたいな話がよく出て来る。そして、僕は今ごろになって驚く「むやみに笑うのは欺瞞的だ」と思っていると思っていたのに。
 もうずっと、僕は「愛想がない」とか「挨拶をしない」などと言われ続けてきたが、僕自身はと言えば全くピンと来ていなかった。その秘密はここにあったのだ。笑顔の効用から始めて、そのことによって人に笑顔を勧めるのか、 ふーん、なるほど、そこから話を進めるのか。
 僕はこの年になって初めて、そんな考え方もあるのかと気づいた。笑顔で全英女子オープン優勝おめでとう、渋野日向子選手。

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