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 思い起こせば僕が株に手を染めてすぐのこと、雑誌の記事を信じて買った某メーカーが、予想外の業績不振に陥り、大幅な赤字決算予想を発表した。株価はみるみるうちに暴落し、僕は「しまった!」という後悔と「早く何とかしなきゃ」という焦りから投げ売りをした。所謂「狼狽売り」という奴である。ところが、その翌日からその会社の株は鰻登りである。曰く、「悪条件は出尽くした」。
 「悪条件は出尽くしたって、なんじゃ、そりゃ!」と思った。「そんなん、アリか」と声に出して言った。株価とはそういう理不尽なものである。しかし、世の中としては果たしてそれで良いのかよ、とも思う。
 親方日の丸の東電とか、桁違いの金額で不正を働いたゴーンとかに鉄槌を下したいなどと言うのではない。そういう単純な正義感の話ではなく、経済法則と倫理観のズレが少し気持ち悪い、とでも言おうか。それと、後任の経営陣にしっかりしたメンバーが確定して、誰から見ても「ああ、このメンバーなら大丈夫だ」という印象でもあるのであれば、「悪条件は出尽くした」とも言えるのだが、現時点ではまさに「どうすんのよ、このあと?」という状態。まぁ、どこの誰が経営を任されたって今よりマシと言う感じですか。
 株価というのはある意味正直なのかもしれないが、なんだか薄ら寒いものである。

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