neko

 「お疲れ様です」という挨拶にどこかがっくり来てしまう僕ら世代の愚痴なんだけれど。昔は、お疲れ様でした。という言葉はひとつの仕事に区切りがついた感じの表現で、従って、せいぜい夕方の終業時とか、仕事にケリがついた時しか聞けない台詞だった。それが今では朝イチでかかってきた電話で言われることもある。それに対して「バカ野郎、まだ会社に来たばっかりだ。疲れてなんかねえよ」と言っても仕方がない訳で。それは「おはようございます」と言われて、「バカ野郎、俺は今日は7時から会社に来て働いてるんだ。何がお早うだ。ちっとも早くなんかねえ」と管を巻くようなものですからねぇ。
 今の言葉としての「お疲れ様」を考察してみると、やはり「お疲れ様でした」は仕事の終わりにしか言わないようです。だから、「お疲れ様でした」の意味は昔とそれほど変わっていません。問題は「お疲れ様です」という現在形です。これは「疲れ」とはあまり関係がない。「あ、どうも」みたいな軽い挨拶の感じですね。
 英語で言うなら very much とか somehow、Cheers あたりかしら、いきなり「どうも」と言われても何がどうもなのかどうもよく分からない。それと同じようによく分からないけれどよく使われる言葉が「お疲れ様です」。
 今風の感じでは、ひとつで万能な言葉を使いたがる、と言うか、もっと一般化すると、ひとつで万能な解を常に求めてる、そんな傾向を反映したものではないかという気がしてます。まぁ本社の担当者が平成生まれの人間になってから違和感だらけと言いますか。

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