daimon

 医者に酒を止めないと命の保証はできないと言われたり、奥さんにほどほどにしないと離婚すると言われれば、さすがに本人も控えるでしょう。正常な精神の持ち主ならば、酒と命を引き換えにしたり、酒と家族を引き換えにしたりはしないはずです。そしてそれができないからこそ依存症という病気なのです。
 いつか本人も家族も、原因がアルコールそのものにあることに気づきます。何度も節酒や禁酒の誓いがたてられ、そのたびに約束は破られます。それが病気の症状なのです、本人も家族も意志が弱いからとか悪いことが重なったからなどと理由をつけて次に期待します。
 時には意志の力だけで何年も酒を止め続ける人もいます。傾いた家庭生活を見事に立て直してみせる人もいます。
 それでも最初の一杯に手を出す日がいつかは訪れます。それが禁酒の3日後かもしれませんし3年後かもしれません。どれだけ時間がたっていても結果は同じです。飲み始めれば遠からず悪夢の日々が戻ってきます。そう、もう適度に飲むこと、普通の飲酒生活が出来ない病気になってしまっているのです。

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