アルコール依存症日記 2009久里浜の夏から

久里浜アルコール症センター 東6病棟492期 since2009年9月12日

2016年05月

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 断酒をはじめるにあたって重要なポイントは、もう二度と飲まずに済むという意識に自分を変革して、それをできるだけ大きくしていくこと、久里浜の樋口院長は言っています。
 酒を飲む必要なんてないんだということを深く理解し、酒がやめられることに喜びを見出すこと。これを追及すれば、安定した断酒生活ができるとの解釈ですね。
 どんな手段を用いてお酒を止めたとしても、もう二度と飲めないんだぁ~という意識のままでは、また飲んでしまう危険性が大きく残りますし、酒を飲みたいのに飲めない状態では苦しみながら生きていかねばなりません。
 飲まない生活を安定させて、より人生を豊かにするためには頭の中身そのものを変えることが重要なんですね、正面からまっすぐ向き合うことが大切。

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ajisai

 アルコール依存症という病名から、脂肪肝、肝炎、肝硬変、肝臓、膵炎などの病気を思い浮かべるのが普通ですが、アルコールは内臓だけでなくカラダ全体に影響して合併症も全身に及びます。
 身体面だけではなく、様々な心の病気の合併、普段の生活が出来なくなり家庭や職場への影響、さらには世代を超えた負の連鎖を残します。そう言う意味からアルコール使用障害と言うことになったのかもしれませんね。
 アルコール依存症・アルコール使用障害とは、ある意味で難治性の病気ですが、正しい治療を継続することで回復だっても不可能ではない病気でもあります。
 専門医療機関を退院した人がどれぐらいの断酒成績であるのか。退院してすぐの時期に断酒会やAAなどの自助グループへ出席するのは半分強くらいです、少なくとも断酒の為の努力をしている人達です、これは断酒の為の一番の狭き門を突破したと言えるそうです。
 退院後1カ月~3カ月で40%、退院後1年経過で25%。この辺りで自助グループに毎週通っている人達との断酒率の差が明確になってきます。そして長期断酒率である10%となります。そこには定期的な外来通院にちゃんと行けているかが大切なんだろうと思います。
 今まで飲酒があたりまえの生活を続けて来たのだから、しばらくは苦しい時期はあります。酒抜きで現実に直面するのですからね。
 まぁ、それぞれに色々とあるのでしょうが、時がたてば自然態で断酒が続けられるようになってくるものですよ。

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sai

 飲酒を始める年齢が若いほど、将来アルコール依存症になりやすいという報告があります。未成年のうちからお酒を習慣的に飲んでいるような人はアルコール依存症になるリスクが高いということです。僕ら中年世代は皆さん15~16歳くらいから飲んでるのが普通ですよね。
 酒の強さは遺伝します、酒に強い人は酔うためにたくさん飲むので、アルコール依存症になる危険性が高いといわれてて、逆に飲んですぐに気分が悪くなる人はアルコール依存症になりにくいこともわかっています。ただ遺伝するのはあくまでも体質であって、アルコール依存症そのものが遺伝するわけはないですよね。 
 心が弱いというか逆境に弱い性格だったり、ストレス解消が下手な人は、酒を飲んだときにふつうの人よりも大きな開放感を覚えるといいます、その分だけ酒の魅力に囚われやすかったりしてアルコール依存症になる危険がたかいのでしょうねぇ。

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kaeru

 お酒を大量に飲み続けると、脳梗塞などの脳血管障害や、ビタミンB1不足による栄養障害などが起こり、その結果認知症が引き起こされることがあります。
 過去5年間で大量にお酒を飲んだ経験のある人は4.6倍も認知症になる危険性があるそうです。高齢者の大量飲酒は認知症の大きな原因のひとつになり得るのです。このように、大量飲酒が原因と考えられる認知症をアルコール性認知症と呼びます。
 脳に影響をきたすのは高齢者だけではありません、若い世代で大量飲酒による前頭葉機能の障害が見つかっている人も珍しくないそうです。
 でもアルコール依存症によって発症した認知症は、長期間の断酒によって認知機能が改善されることがあります。原因がはっきりしているため、予防も不可能ではありません。断酒するのが一番ですが、日頃のアルコールを控えめにし、ストレスなどもお酒以外で発散するように心がけることが必要です。

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usagi

 アルコールを飲みすぎるのはいけないと頭で分かっていますが、習慣的にというか、夕方が待ち遠しいというか、惰性で毎日のように飲酒することでアルコールがないとやってられないという気持ちになってしまいますね。これってアルコールに対して精神的な依存が高まるためです。そのまま飲み続けていくとアルコールが自分の関心の中心になってしまうんです。
 アルコール依存症は世間で思われているような、酔って暴れるとか朝から飲んる浮浪者みたいな、酔い方の病気ではありません。
 このへんでやめておこうと思ってもなかなかブレーキが効かない、この一杯で止めておこうが出来ない飲み方のコントロールができなくなる病気なんです。
 そして自分ではアルコールの問題があるとは認めにくいものですし、上手に飲み続けたいと思うものなんです。しかし、いったんアルコール依存症になると、決まり文句ですが一生アルコールを上手に飲むということはできないカラダになります。さらに同じ年齢の一般人と比較した死亡者数は、35~39歳で89倍、25~29歳では196倍にもなります。若いほど臓器障害にいたる年数が短く、早死にしてしまうといわれています。
 だから、なるだけ早い時期に気がついたり、廻りから指摘された場合はすぐに専門病院に行かないと、取返しのつかないことになってしまうんですね。そうした場合、また飲める生活が出来るようになるのかは疑問ですが(笑)

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worm

 久里浜のアルコール精神科で治療した人達の経過によると、5年後には半分ちかくの人が亡くなっているのだそうです。
 死因の1位は肝機能で約3割、2位が心不全で2割弱、3位は事故死で約1割となっています。事故死の内訳は交通事故や階段からの転落、水死、焼死、凍死などです。この他がんによる死亡が約一割、脳出血、脳梗塞が約一割、3位タイで孤独死、突然死、うつ病などから自殺する人も一割。
 止めていなければ事故はいつおきてもおかしくないし、連続飲酒発作になって一週間も10日も飲み続ければ身体が衰弱し、心不全や脳出血、脳梗塞、消化管出血などの致命的な病気がいつ起こってもおかしくないのも知っていますね。アルコール勉強会で学んだとおり大酒家突然死症候群など、飲んでいる依存症者はいつ死んでもおかしくないんです。
 断酒継続中のア症者が肝硬変で亡くなることは滅多にないそうですよ(笑)

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giraffe

 なんで断酒しているのかと考察すれば、自分はアルコール依存症だからですよねぇ。アルコール依存症は完治しない不治の病とされているのだから断酒しているわけです。
 不治の病とされているから、死ぬまでアルコールを飲みたいと思う気分との闘いになります、それは飲酒欲求とは違って心の中でのつぶやき気分のようなものかなぁ、それが断酒継続の自然体なのだと思います。
 最近では暑いからビール飲みてぇなぁ~って気分ですよね。ただ、それを口に出して言っちゃまずいです、僕らは大人なんですからね。初心の頃は風呂上りに毎日アイスクリームに走ってメタボ系まっしぐらになりかけたけど、炭酸水をamazonで定期購入して体重72kg、BMI25.7で何とか踏みとどまっているこの頃です。それでも7年で15kg増加(笑)、まぁ67kgが目標かな。
 どうせ断酒するなら気分を酒の囚われから開放していてあげたいですよね。初心の頃の今日も1日断酒とかは重たいですからね。いろいろな囚われを忘れてしまって、気がついたら飲んでいないのが普通になっているのが良いと思っているのだけれど、油断しないように年に一回のくりはまメンタルクリニックへの通院は続けようと思っています。

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metabo

 働く社会人にとってお酒は友なのか毒なのかは意外に分かりにくいですよね。たとえば仕事のあとは毎日、家で晩酌するのが楽しみで毎日欠かさず飲むという人もいれば、夕方に取りあえず1軒、週1回は午前様もありという人もいますよんねぇ。
 そういう生活の中で、どこからが不適切な飲酒と言えるのか。さらにはアルコール依存症もしくは予備軍を心配しなければならないのはどの程度からなのかしら。
 酒を飲むことでさまざまな問題が起こり、本人も飲まない方がいいと分かっているのに止められず、問題が続いている状態というのが危ないと言われています。まさか、自分はそこまではと思う人も多いだろうが、じつはアルコール依存症に片足をつっこんでいたりすることも多いのですよ。症状が少しずつ連続的に進むのが不適切な飲酒の特徴ですから。
 機会飲酒、習慣飲酒から常用量依存にですね。依存が進むと強迫飲酒の段階となり飲む時間と場所のTPOをわきまえなくなります、そして最終段階が連続飲酒になります。
 重要なポイントは、習慣飲酒と強迫飲酒の境かもしれない、そこには正常かアル依かの明確な境界があるようでいて、実はなだらかなグレーゾーンが広がっているのですね。
 毎日のくりかえしで徐々にお酒に耐性ができる。脳はアルコールが入ってる状態に順応してしまい、アルコールから醒めると以前より不安が増し、緊張が高まってしまう。それを解消しようと、飲酒の欲求が高まってきます。そこら辺がグレーゾーンからアル依への境目なんでしょうね。

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g

 アルコール依存症を克服するための手段は断酒しかありませんが、断酒はあまりにも難しいことで、実行するために入院が必要だと思います。そして精神病院に入院するのって勇気がいりますよねぇ。
 アルコール科のある精神病院に入院する為には、まずは自分が依存症であることを自覚することが必要なんですよ。
 自分だけは大丈夫と思っている奴がほとんどだろうけれど、取り返しがつかなくなる前に気づきがあればイイのだけれど。

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mf

 耳にタコができるほど聞かされ、誰もが察しはついている。そんじゃあ体のどこが、どんなふうに悪くなったり、どんな病気に罹ってどんな症状が出たり、お酒の飲みすぎはどの程度恐ろしいのかはよく知らないという人ばかりでしょ。知ろうとしないというか、知るのが恐いのですよね。それとお酒を止めたくないのが一番かな。
 常習的な大量飲酒が続くと、アルコール性脂肪肝になる。断酒せず飲酒を続けるとアルコール性肝炎、アルコール性肝線維症に進み、発熱や腹痛などさまざまな自覚症状が出る。そのまま飲酒を続けると、取り返しのつかない末期症状のアルコール性肝硬変に陥る。
 その前にアルコール依存症・アルコール使用障害になれば、短期の断酒じゃぁすまなくて一生涯の断酒ということになるんです。
 アルコールで肝障害250万人、肝硬変4万8000人、肝がんの死者は3万1000人。

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AQUA

 発病の年齢や経過は人によって様々です、色々なストーリーがあるのでしょう。そして自分がアルコール依存症になることなど考えもしないし知識もないから、治療しないで放置しておくと大量飲酒のつけで肝臓を代表とする内臓の病気や、職場などでの社会的な問題をかかえながら、長い時間をかけてゆっくりと進行していき死に至ることが多いのです。
 僕が入院中の頃、廻りの人の話を聞いてみると30才前後で発病して、アルコールが原因の体の病気で内科をよく訪れ、40代になって普通の総合病院に頻繁の入院、その後かかりつけ医師の勧めで久里浜病院などの専門病院にくるようになる人が最も多いようです。
 長期にわたる問題飲酒のために健康をそこない、家庭を壊し、仕事をなくし、財産を失い、持っていたものはすべてなくして、死んでいく。怖い話です、だから断酒を続けることによって健康な社会生活を送ることは可能であるということを知っておいてもらいたいわけですね。

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 アルコール依存症になる人の大半は、まじめ人間だったり仕事中毒の普通のサラリーマンだったりします、近年は引退した高齢者や若年層、働く女性と多様化しているようですが。昼間、しっかり仕事をして夜になると毎晩飲み屋で飲んでいるんですよね、そこのアナタ(笑)
 そして不眠の為の飲酒、飲酒しないとイライラするなどの症状が出始めてきます。その次に出現するのが、人格のレベル低下、あるいは性格の変化をも来します。例えば年齢相応の行動、周囲の状況に適した行動がとれなくなります。父親らしさ、母親らしさが失われる人もいます。ついには人間らしさが失われてゆくのです
 アルコール依存症は身体だけでなく、心にも様々な障害を引き起こします。長い年月に渡って、酔いの中で生活していると、適切な考えができなくなったり、自分の感情を感じ取れなくなったりします。
 そのような段階を過ぎると、いわゆる精神病症状が出現してきます。連続飲酒のあげくに幻覚、妄想、てんかん発作などがありますが、例えばコルサコフ症候群という病気では、時間や場所の見当がまったく分らない。いわゆるボケが起ってくるのです。そして最後にはアルコール性痴呆といって、完全な痴呆状態となって、社会復帰不可能となってしまうのです。

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benz A

 口から入った食物はすべて、肝臓で代謝されます。代謝とは、おもに小腸から吸収された食物に含まれる糖質、脂質、蛋白質などの栄養素を僕らの体が利用できるような物質へと作り変えることで、その後全身に送り出されています。
 人体で最大の代謝工場であり、貯蔵庫でもある肝臓。そこに脂肪が貯め込まれるのは過食や大量飲酒によって中性脂肪が多く作られすぎて、運び出す能力が落ちてしまったからです。
 脂肪肝の人は、蛋白合成能力がやや低くなりがちで、糖と脂質をある程度制限する一方、良質な蛋白質を補ったほうが良いのですね。大豆製品は良質な蛋白の1つで、多価不飽和脂肪酸やリン脂質も豊富に含まれるし、食材に豆腐を加えれば、ボリューム感をアップさせることもできます。肉類や魚介類、卵、乳製品なども、カロリーが過剰にならなければいいそうですね。最近の食事療法では低カロリー、低炭水化物に加えて、大豆製品を含む食事を摂取することで、肝機能の改善に加え、NASHにつながる酸化ストレスを有意に減少させることが示されているそうです。
 そして、いつもの早食いを改め、しっかりかんで食べる習慣を身につけたい(笑)

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sinaps

 ドーパミンは放出されるときに活動するシナプスを増強する働きがあり、その瞬間に行っている飲酒行為は繰り返す価値のあるものだと脳に伝達するそうです。そこでアルコールを飲むことには繰り返し行う価値があると脳は学習するということですね。
 そんなことで実際に飲酒する場所でのさまざまな行動も同時に学習します。たとえば夜景がステキな高層ホテルのバーに飲みに行ったら友人と話なし、つまみを食べ、そして店内にかかっているBGMなどに耳をかたむけ雰囲気に浸ることになりますが、飲酒同様にそれらの行動についてもドーパミンが放出されて潜在意識に反復するべき行動として学習されていくとのことです。
 飲酒という行為そのもの以外のさまざまな行動やモノゴトが飲酒を思い起こさせるきっかけとなって、ますますアルコール依存が進んでいくと言うわけなんですねぇ。

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cats

 するのにとても大切に思うこと、どうやって継続してるのかに対する答え。
 特別に何かをしたということはないんです。大好きな家族と過ごし、好きなもの炭酸水と肉類、和菓子系を食べ、好きな友人達とゴルフ、ボクはいつも幸運だった。毎日幸せで何の不平もありません。人間は賢い必要はないと思うし平凡が一番。
 感情をコントロールすることが必要で、自己破壊的な行動をしてリスクを冒さないこと。まぁ少しは賢く考え、よきふるまいをして信頼を得ることも大事だよね。
 この姿勢そのものが幸せになることそのものじゃないんでしょうか。好きなものを食べ、好きな人たちと一緒にいること。

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bonb

 カレンダーを見ると連休はもう終わりですね。録りためたドラマみたり、相方と買い物に行ったり毎年そんなもんですね、高速道路の渋滞何キロなんてニュース見ながら夕ご飯をいただくのもなんか嬉しいです(笑)
 最近は連休といってもどこに居ても、PCやスマホで繋がることを思えば、ますますもってONとOFFの区別が難しいのも確かなこと。なんであれ、区切りや区別をつけるのが、とても難しくなっている時代に生きているのを肌で感じます。
 ボーダーレスという言葉が言われるようになって久しいけれど、いつのまにかファジーなんて言葉にとって代わられたけれど、僕らのような断酒族だって区切りや区別をつけなくてはならない時と場合と、区切りや区別をつけないほうが賢明な時と場合と、その両方があることを心得ておく必要があると思うのです。
 アルコールを体に入れないことに関しては心の中で区切りはもうついていますが。

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